●特徴
・ スタートボタンのLEDやパトライトをカメラで認識し判定するので、装置への改造や追加が必要ありません。
・ 必要な機材はパソコンとカメラのみです。
ノートパソコンとUSBカメラのみで使用できるので手軽に安価で調査できます。
・ 色相と彩度で判定することで、表示灯が消えた場合や他の色(例えば、緑色から赤色)に変わった場合に対応できます。
・ 色相と彩度のそれぞれで判定範囲を設定できます。
・ 認識エリアの位置・サイズを自由に設定できます。
・ 調査時間、停止時間をCSVファイルに保存します。CSVファイルは、Excelやメモ帳で見ることができます。
●はじめに
・検査速度は、パソコン・カメラの性能や認識エリアのサイズ等で異なります。
・非常に短い時間に停止と運転を繰り返すような装置には向いていません。
・外光で判定に影響がある場合があります。なるべく一定の光の環境にしてください。
多少の変化は問題ないと思いますが、環境によりますのでテストしてください。
・カメラによっては、オートフォーカス・自動露出等が可能な場合があります。
このような用途ではむしろ邪魔になる場合がありますので、カメラ設定でOFFにしてください。
・USBカメラはフォーマットが「RGB24」に設定可能なものでしか使用できません。
USBカメラの入力は機器や環境によっては動作できない可能性もあります。ご自分の環境で十分にご確認ください。
まず機器の付属のドライバソフト等をインストールし動作可能な状態にしてください。
カメラの付属ソフトで動作しているかチェックしてください。カメラの付属ソフトで動作しないと、このソフトでも動作できません。
・下記のカメラで動作確認しました。
1)ELECOM UCAM-P1C30MNSV(USB2.0、30万画素)
2)Novac社製 CATCH EYE(USB1.1、30万画素))
3)Creative Live! Cam Optia AF(VF0560) (USB2.0 200万画素 5,000円前後)
・OSはWindowsXP(日本語版)、Windows Vista(日本語版)で動作確認を行いました。
他の環境では未確認の為、正常に動作できない可能性があります。
・空きメモリの少ないパソコンでは正常に動作できない場合があります。
他の実行中のソフトを終了する、メモリを増設するなどの対策を行ってください。
[インストール方法]
ダウンロードされたファイルは圧縮されています。
- 「スタート」-「ファイル名を指定して実行」でダウンロードされたファイルを指定しOKをクリックしてください。これで解凍できます。
もし入手されたものがLZH形式の場合は、先にLhasa等の解凍ソフトで解凍しておいてください。
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解凍フォルダ内の 「kadoh.exe」をエクスプローラや「ファイル名を指定して実行」で起動してください。
ディスクトップにショートカットを作成するなどにより簡単に起動ができるようにすると便利です。
[アンインストール方法]
インストール先のフォルダごと削除してください。
レジストリへの保存はありません。
試用版では使用制限があります。詳しくは、ダウンロードファイル内の「お読みください.txt」をご覧ください。
製品版をご希望の方も、「お読みください.txt」をご覧ください。
(1) 稼働率調査実行画面
1.カメラ動画の画像です。中央の白い枠が認識エリアで、緑のLEDを検査しています。
2.調査の経過を保存するCSVファイル名を表示しています。
3.調査の開始/停止トグルボタンです。実行中、再度このボタンをクリックすると停止します。
4.認識した結果を、「稼動中(緑色)」「停止中(赤色)」で表示します。
5.測定値を表示しています。この測定値が 8の認識エリアで登録された値の範囲内ならば、稼動中と判定します。
色値: 色相の測定値です。色相とは色そのもので、例えば赤・緑・青はそれぞれ値が異なります。
下画像の場合、値は215で210〜224の範囲内ですのでOKに判定されます。
彩値: 彩度の測定値です。
彩度とは色があるかないかの値です。例えば赤・緑・青は同じ大きな値になり、白・黒は色がないので小さな値になります。
下画像の場合、値は63で55〜75の範囲内ですのでOKに判定されます。
6.調査結果を表示しています。
開始時間: 調査を開始した時間です。
現在時間: 今の時間です。
調査時間: 調査した合計時間を秒で表示しています。
停止時間: 停止した合計時間を秒で表示しています。
稼働率: 次の式で計算しています。 (調査時間-停止時間)/調査時間×100
7.調査時間等の結果をリセットし、0に戻します。
8.認識エリアで登録された色相と彩度の範囲です。この範囲内にどちらも入っていないと停止に判定されます。
9.認識エリアの範囲・位置・値を登録します。
10.記録用の保存ファイルを設定します。設定していないと開始できません。
11.「解像度」と「ピクセル深度(ビット)と圧縮」を設定できます。
12.カメラの条件設定を行います。
13.画像圧縮を設定します。
■もし、表示灯の色が変わった場合
下の画像の場合、
色値は184で210〜224の範囲外ですのでNGに判定されます。
彩値は65で55〜75の範囲内ですのでOKに判定されます。
結果、色値がNGなので停止中となっています。
■もし、表示灯が消えた場合
下の画像の場合、
色値は258で210〜224の範囲外ですのでNGに判定されます。
彩値は6で55〜75の範囲内ですのでNGに判定されます。
結果、両方ともNGなので停止中となっています。
(2) 認識エリアの登録
- 白枠が認識エリアです。 通常のお絵かきソフトの範囲選択と同じ要領で変更します。
・枠の中央部をドラッグすると、位置を変更できます。 カーソルが + に変わった所でドラッグします。
・白枠の線上でドラッグすると、サイズを変更できます。 カーソルが ⇔ に変わった所でドラッグします。
- 認識エリアの位置とサイズをピクセルで表示しています。
X: 左端の位置
Y: 左上の位置
W: 幅
H: 高さ
- 色相の判定基準の範囲を設定します。下画像の場合、±7になります。
- 彩度の判定基準の範囲を設定します。下画像の場合、±10になります。
■登録のポイント
- 光が強すぎると、カメラ画像は白くなります。 事前に、なるべく色が強く出るように元画像を調整してください。
下場面の場合、上のLEDより下のLEDの方が緑色が出ているのでいいです。
カメラの設定で可能であれば、露出を調整してもうまくいく場合があります。
又、曇ったシート等を表示灯の前に置く事で、光量を弱くし、色合いを強くするような方法もあります。
- 範囲はなるべく余分なところが入らないよう、小さくしてください。
下場面の場合、1個のLEDにするか、2個のLEDにする方法もあります。
■登録の手順
- 初めに適当に範囲を選択し、基準も20程度に設定し登録します。
- 初めの画面に戻り、検査を開始します。
この場合「稼動中」と判定されるはずですので、色値と彩値をメモしておきます。
表示灯を停止状態にし、色値と彩値をメモします。
この稼動中と停止状態の値の差が大きいほど判定し易くなります。
判定基準もこの値を見て、稼動中と停止状態が正しく判定できるよう範囲設定します。
- もし、判定が微妙な場合、1に戻り範囲等を変更しやり直します。
カメラと表示灯の距離等も変更しお試しください。
要領が分かれば簡単かと思います。
(3) ビデオ形式
この画面で、「解像度」と「ピクセル深度(ビット)と圧縮」を設定できます。
(4) ビデオ入力
この設定画面はカメラによって異なります。
「自動露光」と「自動焦点」の機能がある場合は、OFFの方がいいかと思います。
設定を変更し比較テストしてください。
(5) ビデオ圧縮
特に変更の必要はないかと思います。
(6) 保存ファイル例
保存ファイルは、CSV形式で保存されます。
[Excelで開いた画面]
秒まで表示させるには、書式を[yyyy/m/d h:mm:ss]に設定してください。
[エディタソフトで開いた画面]